仕訳問題の練習ページその④です。
今回の範囲は、消耗品の処理、貸倒れと貸倒引当金、固定資産と減価償却費です。

減価償却の仕訳では金額の計算が必要ですが、正確に計算しましょう。

消耗品の処理

資産処理の場合

1. 消耗品\1,000を購入し、現金で支払った。
2. 決算日において消耗品の未使用分は\200である。

解答

1. (消耗品)1,000 (現金)1,000
2. (消耗品費)800 (消耗品)800

費用処理の場合

3. 消耗品\1,000を購入し、現金で支払った。
4. 決算日において消耗品の未使用分は\200である。

解答

3. (消耗品費)1,000 (現金)1,000
4. (消耗品)200 (消耗品費)200

貸倒れと貸倒引当金

貸倒れ、貸倒引当金の処理

5. 得意先B商店が倒産し、売掛金\400(当期に発生)が貸し倒れた。
6. 決算日において、売掛金\700と受取手形\300の期末残高について3%の貸倒引当金を設定する。なお、貸倒引当金の期末残高は\8である。
7. 得意先C商店が倒産し、売掛金\400(前期に発生)が貸し倒れた。なお、貸倒引当金の残高が\300ある。
8. 前期に貸倒処理した売掛金\200を現金で回収した。

解答

5. (貸倒損失)400 (売掛金)400
6. (貸倒引当金繰入)22 (貸倒引当金)22
7. (貸倒引当金)300 (売掛金)400
  (貸倒損失)100
8. (現金)200 (償却債権取立益)200

[応用問題]
9. 得意先D商店が倒産したため、同商店に対する前期発生の売掛金\50,000が回収不能となったので、貸倒れとして処理した。なお、貸倒引当金の残高が\80,000あった。

解答

9. (貸倒引当金)50,000 (売掛金)50,000

固定資産と減価償却費

固定資産の購入の処理

10. 土地\400,000を購入し、現金で支払った。
11. 車両運搬具\8,000を購入し、代金は月末に支払うこととした。
12. 建物\30,000を購入し、代金は小切手を振り出して支払い、仲介手数料など\2,000は現金で支払った。
13. 備品\5,000を購入し、代金は月末に支払うこととした。なお、購入にあたっての引取費用\200は現金で支払った。

解答

10. (土地)400,000 (現金)400,000
11. (車両運搬具)8,000 (未払金)8,000
12. (建物)32,000 (当座預金)30,000
          (現金)2,000
13. (備品)5,200 (未払金)5,000
         (現金)200

[応用問題]
14. 備品50個を1個につき\600で購入し、引取費用\1,000とともに代金は小切手を振り出して支払った。
15. オフィス機器\70,000を購入し、代金のうち、\10,000は小切手を振り出して支払い、残額は翌月末から3回払いとした。なお、引取運賃\700と据付費用\1,000は現金で支払った。

解答

14. (備品)31,000 (当座預金)31,000
15. (備品)71,700 (当座預金)10,000
          (未払金)60,000
          (現金)1,700

固定資産の減価償却

次の各取引の仕訳をしなさい。なお、会計期間は4月1日から3月31日までの1年間である。

16. 決算日につき、当期の期首に購入した建物(取得原価\2,000)について減価償却を行う。なお、減価償却方法は定額法(耐用年数30年、残存価額は取得原価の10%)、記帳方法は直接法による。
17. 決算日につき、当期の期首に購入した備品(取得原価\1,000)について減価償却を行う。なお、減価償却方法は定額法(耐用年数5年、残存価額は0円)、記帳方法は間接法による。
18. 決算日につき、当期の8月1日に取得した備品(取得原価\6,000)について減価償却を行う。なお、減価償却方法は定額法(耐用年数5年、残存価額は0円)、記帳方法は間接法による。

解答

16. (減価償却費)60 (建物)60
17. (減価償却費)200 (減価償却累計額)200
18. (減価償却費)800 (減価償却累計額)800

固定資産の売却の処理

次の各取引の仕訳をしなさい。なお、会計期間は4月1日から3月31日までの1年間である。

19. 期首において、備品(帳簿価額\1,500)を\1,800で売却し、代金は現金で受け取った。
20. 期首において、建物(取得原価\6,000、期首の減価償却累計額\2,500、間接法で記帳)を\3,000で売却し、代金は月末に受け取ることとした。
21. 期末において、建物(取得原価\9,000、期首の減価償却累計額\4,050、間接法で記帳)を\4,700で売却し、代金は月末に受け取ることとした。この建物の減価償却方法は定額法(残存価額:取得原価の10%、耐用年数:30年)で、当期分の減価償却費の計上も合わせて行う。

解答

19. (現金)1,800 (備品)1,500
         (固定資産売却益)300
20. (未収入金)3,000    (建物)6,000
  (減価償却累計額)2,500
  (固定資産売却損)500
21. (未収入金)4,700    (建物)9,000
  (減価償却累計額)4,050 (固定資産売却益)20
  (減価償却費)270

[応用問題]
22. 営業用の自動車(取得原価\150,000、減価償却累計額\90,000)を\65,000で売却し、代金は小切手で受け取った。なお、減価償却は直接法によって処理されている。
23. ×4年3月31日(決算日は年1回3月31日)に不要となった冷暖房器具(取得日:×1年4月1日、取得原価:\250,000、残存価額:0円、耐用年数5年)を\80,000で売却し、代金は翌月末に受け取ることとした。なお、当期分の減価償却費も合わせて計上すること。ただし、減価償却の計算は定額法により、間接法で記帳している。

解答

22. (現金)65,000 (車両運搬具)60,000
          (固定資産売却益)5,000
23. (未収入金)80,000    (備品)250,000
  (減価償却累計額)100,000
  (減価償却費)50,000
  (固定資産売却損)20,000

今回はここまでです。お疲れさまでした。